空洞を焦がれて埋めて唐辛子

かの華麗なるギャッツビー氏の宣わく「僕はなんて不幸なんだろう。だって、これ以上幸福になりようがないんだもの」。凡百には言えない名台詞だよね。四国の大会社の三代目御曹司が100億円以上も使い込みをしたらしい。ほとんどをギャンブルにつぎ込んだという。かつて、福沢諭吉の曾孫の福沢サチオは、プロレーサーとなり、若くしてサーキットに散った。あまりに恵まれた環境にあると、シビレルようなプレッシャーや生命を賭けた緊張感の下でないと、生きているという実感を味わえないのかもしれない。既得権だけは、決して満ち足りた心を持ち得ないということだろう。翻って言えば、自分の立場がもたらした偏狭な価値観で他人を測っているようでは、本質へは至らない。詮無いことである。唐辛子(11/7)

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