葉脈の精緻な不規則嬉しかり

久しぶりに四谷駅から迎賓館の脇を過ぎ、権田原坂を上って神宮外苑までを歩いた。この年齢にはなかなかにハードな散策コースだ。じんわりと滲む汗を拭いながら木立を見上げると、錯覚とは分かっていながら、茂る葉のすべてに連綿と流れている葉脈が見えたのである。その葉脈を抜けて注いで来る木漏れ日がなんとも心地良く感じられた。フラクタル、宇宙創造の秘密は、ここにあると言ってもいいのかもしれない美しさだ。不規則であるがゆえに、真理はシンプルであることを予感させてくれる。上を向いて歩くのは、世間と付き合うには危な過ぎるが、自然と共感するには相応しい姿であるようだ。(4/27)

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