例年とは違って、辰年の初詣はやや遅く5日。初出社に合わせて、青山の熊野神社へ参拝した。前に並んだ若者達が、まるで練習でもするかのように、二拝二拍手一拝を不器用にこなしていた。いいもんだ。見ているうちに気持ちが暖かくなってくる。熊野神社と呼ばれる神社様は全国に3000を超えるらしい。青山の熊野神社は、実にこじんまりしていて淑気に満ちている。(挿絵は西新宿に住む友人から頂いた初詣写真をもとに描いたものだから、十二社の熊野神社だろう。かなり立派そうである。)しばらく自宅に籠もったままだったので、久々に外の空気に触れる朝でもあった。玄関を出ると、いきなりの寒さに身震いがする。冬の空気とは、こんなに冷たかったのか。自分にばかりかかずり合っているうちに、自然のなんたるかを忘れていたみたい。木枯(1/10)