照り返す屋根累々と冬の朝

朝、目覚めるとまず東側の窓を開けて朝日を部屋に入れ、存分な深呼吸をするのが日課となっている。マンションの六階からは、住宅街を見下ろす感じになる。どの屋根も朝日を浴びて、思わず目を細めてしまうほど眩しく輝いている。さて、その屋根の下ではどんな生活が営まれているのだろう、と記すと月並みになってしまうが、なんだかすべての生活を称えてあげたいような爽やかな明るさを感じるのである。一皮剥けば様々であろう生活の実態を、屋根は麗しく覆ってくれている。眩しい屋根がたくさん広がる朝の街を眺めると、つくずく心が洗われる。心を洗いたくなる。冬の朝(12/12)

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