こでまりや人柄の良き恋敵

友人夫妻と当方と4人で旅をした。男はカメラを抱えて。戻って来て、現像をして、改めて驚いたことがある。当然のことながら男がシャッターを押すことになるわけで、4人が揃っての記念写真はほんの数葉しかない。後の3人、あるいは小生と友人の細君、友人と当方の愚妻とが一緒に写っている写真が圧倒的に多くなるのはやむを得ない。これを眺めていると奇妙な感興を催すのである。小生と友人の細君が並んで微笑む写真。友人と小生の愚妻が並んで微笑む写真。奇妙である。嫉妬ではないが、嫉妬に似たような倒錯した不納得感に、心がわずかにざわついてしまう。予想もしなかった感情の起伏に自分でためらっている。面白いものである。(2/2)

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