春颯憤怒何故やら無彩色

米国には格付け会社というのがあって、他国の貨幣価値や企業の業績傾向などを評価してくれるらしい。他人の懐具合をあれこれ詮索するのは、かつてこの国では恥づべきことであった。よけいなお世話であるはずが、昨今は他人のいらぬ詮索に一喜一憂しているようで、国会では「そういうことに疎い」と答弁した首相に「鈍感だ」と怒ってみせた議員があった。商人になりさがったり、経済でしか物が見られなくなった輩には「疎い」という語を使ったことの真意は、遂に理解できないだろう。鹿児島と宮崎の県境では、再び大きな噴煙が上がった。自然がとか、地球がとか、神様がとかは言わないが、いろいろ憤懣やるかたない状況が生じているのだ。(1/29)

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