月愛でるあっけらかんを来年も

「のんびりと月を見ている暇があるのなら仕事しろよ」と言われそうなご時勢で。その仕事というのが、意味の通じないメールのやり取りだったり、次の会議の日取りを決めるための会議だったり、仕事をさせないための任命責任の追求だったり。どれも、お天道様の日差しの射さない、あるいは月の明かりの降って来ない、爽やかな風が吹き抜けて行かない、屋根の下での出来事ばかりである。社会が成熟するということは、エネルギーが内へ内へと向かってしまい、五感を解き放って、全身全霊を懸けて取り組むということが無くなるということかもしれない。陽を浴びたり、月を愛でたりする歓びを静かに歓んでいる日本人は、今、何処に、どのくらいいるのだろう。(9/14)

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